いろいろなことに興味があり過ぎる問題点について

いろいろなことを興味の赴くままに

2019-01-01から1年間の記事一覧

宋襄の仁

『宋襄の仁』という言葉がある。 学研『国語大辞典』には「(敵に対する)不必要なあわれみ。無益ななさけ」とある。ちなみに、宋襄とは宋の襄公という人物のこと。 詳しくは後で述べるが、楚の成王が軍勢を率いて攻めてきたとき、楚軍が不利な状況にも関わ…

そのまんまペンネーム

「そのまんまでいいだろ」 師匠のその一言で、本名を東国原英夫という人物の芸名は、『そのまんま東』となったのである。 東国原英夫氏といえば、元宮崎県知事であり、政治コメンテイターとしてさまざまなメディアにも顔を出しているが、かつては芸人だった…

嚢中の錐

前回は、善人に見せかけた悪人の話と、人の本質を見抜くための方法をそれぞれ上げてみたが、人の才能を見抜く方法もある。 それは、実際に使って試す、というもの。これは現代でもよく使われる手で、その人とじっくりと話してその本性を見抜く、あるいは今ま…

人の本質を見抜く

孔子といえば、儒教(儒学)の祖と知られる人物として有名で、儒教の思想は東アジア一帯に二千年近くもの間、大きな影響を与え続け、孔子はその開祖として崇められた。 そのためか、孔子といえば高潔で高邁、理想的な聖人君子のように思われがちだが、そこに…

三人で一人魚喰ふ秋の暮れ

三人で一人魚喰ふ秋の暮れ 意味は「三人のうち、一人が魚を食べた。秋の暮れ」というもの。 特に情緒が感じられるわけでもない、単純で面白味もない句のようではあるが、これが謎かけだと察し、解答が分かると、思わず手を叩いてはしゃぎたくなる仕掛けが施…

キムチクレープ

明治時代になってアメリカやヨーロッパとの交易が盛んになると、互いの文物が行き来するようになった。 日本から陶磁器が輸出されたとき、それを見た多くの人たちが驚嘆した。陶磁器そのものに対してもそうであったが、陶磁器が割れないようにと使われた包み…

さざんか、新た、Akb

『さざんか』といえば、秋の終わりから冬に咲く花として有名だ。花弁が幾重にも重なり、物憂げな季節を鮮やかに彩ってくれる。その美しさに、人気が高い。 童謡の『たきび』でも、道にさざんかの花が咲いていることを歌い、歌謡曲でもさざんかを扱ったものは…

情報マニピュレーション

ニュースを見るたび、その情報はすべて正しいのだろうか、と常に思う。 新聞やTVのニュースの情報に対して「報道機関が嘘をつくはずがない」、「きちんと検証されているはずだ」という人がいる。しかし、後日になって情報の一部が誤っている、ろくに検証をせ…

趣味と課金のこと

『課金』とは文字通り、料金を課すことだが、昨今ではデジタルデータやネットサービスが提供される際に支払われる対価のことを指すことが多い。 アナログなもの。たとえば書籍やぬいぐるみ、スポーツ用品などの場合には、あまり用いられなくなったようだ。 …

寒食節と曹操

「寒食節」とは何か、に触れるまえに、晋の文公について触れておこう。 「晋の文公」とは誰か。『史記』や『春秋左氏伝』など、中国の春秋時代に興味のある人、あるいはひと昔前ならわざわざ説明する必要のない、子供の頃に学ぶ教養のひとつだったが、現代社…

衆怒は犯し難く、専欲は成り難し

『春秋左氏伝』襄公十年にある記述から一部抜粋。 鄭の子孔が戴書(盟約書)を作り、(中略)これに従わない者を処刑しようとした。子産はこれを止め、戴書を焼いて欲しいと言った。 子孔は言う。 「戴書で国を定めるのだ。多勢が怒るから焼くというのでは、…

おにぎり、がぶり

不正乗車の話をしたので、電車内での、その他のマナーのことをちょっと考えてみた。 近頃、車内でアナウンスされるのが、 「リュックなどを背負っている方は、手に持つか、網棚をご利用ください」 というもの。 当初は、よく分からなかった。網棚はともかく…

キセル乗車

「駅に着いたら電車が来たので、慌てて飛び乗ったんですよ。だから切符が買えなかったんで」 「どこから乗りました?」 「名古屋です」 『キセル乗車』というのを目の当たりにした瞬間だった。 公的には『不正乗車』という表現が一般的だが、『キセル乗車』…

似た名前

文久2(1862年)、日本の幕末時代のこと。 横浜にあるイングランドの駐日公使館に20歳の青年が母国からやって来た。通訳生として派遣されたが、日本語はまだおぼつかない様子であったが、『エルギン卿遣日使節録』によって日本に憧れを抱いていた彼にとって…

名もなき草

『名もなき草』と題して、名もない草に咲く花は美しく、美しいものはどこにでもあるものだと言ったのは小川未明である。 名家の生まれでなければ、気品が備わらないとは言えない。美術学校を出ていなければ、巧い絵が描けないわけではない。所作が行き届いて…

挨拶

どうも、倖成(こうじょう)です。 ご存知の人もいるかも知れませんが、酒ブログをやったり、三国志ブログをやったり、Twitterで発信したりしてます。 これまでのブログが、ややもすれば専門的、或いはこれまでの定説に異義を唱えるような肩肘張ったものだっ…